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Bred See in Slovenia

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スロヴェニア、ブレッド湖です。

今年の夏は、なぜか期せずして、山と湖に縁がありました。

ザルツカンマーグートの旅行から帰ってきて、母と妹を空港まで送ると、
再びウィーンの日常に。平日は図書館通い。
ウィーン大学の学生3人でシェアしていたアパートは、ウィーン随一の
繁華街、Neubaugasseのど真ん中で、何かと便利。

そして、8月最初の週末は、ずっと行きたかったスロヴェニアに。
オーストリアのすぐ下にあるのに、これまでなかなか行く機会がなかった。

2年前、イースター休暇で行ったボスニア・ヘルツェゴヴィナとクロアチア旅行の
帰り、電車の中で見たスロヴェニアののどかな美しさがずっと心に残っていて、
それ以来、いつかゆっくり訪ねてみたいと思っていた国です。

あのイースター旅行は、いま思えば本当に、渡欧して間もない私にいろいろな
ことを教えてくれた。
旧ユーゴスラヴィアのバルカン諸国への興味は、ウィーンという地の特殊性と、
それがきっかけとなったあの旅行がなかったら、生まれなかったと思う。

スロヴェニアは1991年、旧ユーゴスラヴィアからもっとも早く、しかも
血を流さずに、もっとも平和的に独立した国です。
経済も順調に発展してEUに加盟、そのEUからのオファーで通貨もユーロになった。
バルカン半島諸国のなかでは、もっとも西欧的な発展を成功させた国だと思う。
小さな国、というのもあるのかもしれないけれど、東欧圏の中でも、どこか
のんびりとした風情が漂う。

ウィーンやドイツで知り合ったスロヴェニア人たちは、本当にみんないい人
ばかりで、私は彼らの、素朴でのんびりとした、おおらかな明るさが大好き。

週末に行くなら、せっかくだからのんびりしよう、ということで、
スロヴェニアの誇る景勝地、ブレッド湖へ。

一周6キロの湖の周りを散歩したり、ボートで湖に浮かぶ島に行ったり。
途中でちょっと泳いで、芝生で昼寝。

確かに、美しい。

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・・・けど、どっち、と問われたら、
私はオーストリアにそっと軍配をあげるだろう。
アルプス、そして湖。
あるものは同じなのに、何が違うんだろう。

単に私がオーストリアびいきになってるだけなのかな?と思って
何も言わないでいたら、一緒に行った友人に、先に言われてしまった。

「確かにきれいだけど、オーストリアの湖のほうが、感動的だ」と。

・・・やっぱり。
うまく言えないけれど、このスロヴェニアのブレッド湖は、リゾート、なのです。
そういう意味では、ハンガリーのバラトン湖も、リゾート地だった。
それに対して、オーストリアの自然は、観光地であっても、商業的なところがない。
自然そのままの、荘厳で神秘的な迫力をたたえて迫ってくるのが素晴らしい。

でもスロヴェニアの雰囲気そのものは、人の感じも含め、期待していた通りの
のんびりした明るさがあって、心和みました。
友人はいわゆるアンチ東欧主義なので、いつも私とはケンカになるのだけれど、
「東欧圏で、初めて嫌じゃなかった国」と言っていました(笑)

スロヴェニアは、言葉は違うけど外国へ来たという気は全然しないし、
オーストリアの田舎の一地方都市、という感じがします。
やっぱり歴史的なルーツが近いからでしょうね。

同じドイツ語でも、私はドイツへ行くと、オーストリアと全然違うものを
感じるから、そういうのって不思議だな〜と思う。

夜は湖畔のレストランで、美味しい魚料理と美味しいワイン。
リゾートはリゾートで、華やいで楽しいのも確かです。
優雅な週末でした。
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# by imabendrot | 2009-11-01 21:35

Schafberg

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ザルツカンマーグートへ来たら、やはり絶対にここ!!

どこを切り取っても美しく絵になる景観の中でも、このシャーフベルクの
絶景は一際抜きんでている。

いままで、たくさんの「絶景」と言われる風景を見たと思うけれど、
ここは特別。こっちゃんやあっちゃんと、2年前に初めてここに来たとき、
あまりの壮大な景観に、3人とも感激して涙ぐんでしまった。

そして今回も。
やはりここは素晴らしい、のひと言に尽きる。
それに、たくさんの観光客で賑わう登山列車も、山の頂上も、すべてが楽しい。

オーストリアが素晴らしいのは、どんなに観光開発をしても、それが
商業主義に走らず、素朴でありつづけるところだと思う。
だから観光地に、いかにも「観光地」然とした嫌味がない。
いろんな国を旅してみて思うのですが、これってなかなか難しいようです。

機能的でありながら、周囲の景観と見事に調和して、行き過ぎることがない。
今回、あらためてオーストリアの観光開発技術の卓抜さと、気持ちののどかさに
感心してしまった。

せっかくなので、山頂のホテルのテラスで、お昼ごはん。
湖を眺めながら。
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ふたたびここに戻って来れて幸せでした。
いろんな思い出が増えていくのは、嬉しい。
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# by imabendrot | 2009-11-01 21:28 | Österreich

Dachstein山塊

ハルシュタットの隣村、オーバートラウンまではバスで10分程度。
そこからクリッペンシュタインの展望台まで登ると、この一帯の最高峰、
ダッハシュタイン山塊を一望できます。
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「山が連なる」っていうのは、こういうことを言うのでしょう。
雲ひとつない快晴に恵まれ、文字通りの絶景。
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# by imabendrot | 2009-11-01 21:26 | Österreich

Hallstatt

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ハルシュタット。

「世界一美しい湖畔の村」と言われる場所。

オーストリアのアルプスと湖が連なるザルツカンマーグート一帯のうち、
一番東から内奥に入ったところに、ひっそりとたたずむ世界遺産の村です。

湖をわたる船が、鉄道の駅から村の入り口までをつないでいます。

湖畔にはりついたようなハルシュタットの村に、世界遺産という奢りや気負いは、
どこにもない。ゆったりと静かな、愛らしく小さな村。

今回のペンションは、偶然にも2年前泊まったペンションのお隣でした。
湖に面した美しい場所。

この日は偶然にも「子供祭り」の日で、手作りのイベントが盛りだくさん。
村の人総出で賑わっていました。
消防車のホースが作った虹が、ハルシュタット湖にきれいにかかっています。
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しん、と寝静まる夜の湖。
ペンションのバルコニーで、ワインを片手にゆっくり時の流れを感じ、
幸せでした。
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# by imabendrot | 2009-11-01 21:25 | Österreich

母娘旅行

・・・これも今さらなんだけど。
あっという間に11月に突入で、そろそろ再び研究モードへ入ります。
なので、とりあえず書きたかったことを駆け足で・・・。

夏のハンガリーの話が先になってしまいましたが、基本的に
過ごしたのはもちろんウィーンです。

7月末から8月頭にかけての10日間、母と妹とともにオーストリア旅行が
実現しました。
2007年に私がこっちにいた時は、妹は結局来られなかったので、
彼女にとっては今回が初オーストリア、初ドイツ語圏。

海外に滞在し、その気軽さで、いろいろなところを訪れるようになればなるほど、
私は、母にもこの景色を見せてあげたいと、心から思うようになりました。
もともと、私が子供のころからごく自然にヨーロッパに憧れたのは、母の影響なし
にはありえないものだったと思うから。

昔から、我が家は母の趣味によって、芸術の好みやインテリア、食事、
イベントの数々まで、いつもヨーロッパ風だった。

子供の頃一番好きだったのは、毎年クリスマスの前になると、樅の木を
選びに行くこと。
六本木の大きな花屋さんの屋上に大小様々、ズラリと並んだツリーの中から、
枝ぶりのきれいなもの、大きさのちょうどいいものを選んで家まで運んで
もらうのは、いつでも嬉しかった。
私の一番好きな木が樅の木なのは、その影響なのだろうと思う。

ヨーロッパのクリスマス時期、通りに樅の木が並び、家族連れがそれを一緒に
選んでいる姿をみると、何だか子供のころを思い出して妙に懐かしい。

樅の木にかかわらず、実際に自分が海外で少し暮らしてみて、さまざまな日常の
光景のふとしたことが、子供の頃の家の光景と不思議につながっていると
感じることがよくあります。
ああ、あのルーツが、このヨーロッパだったんだなあ、と。

だから、私にヨーロッパへの興味の土台を作ってくれた母に、
そもそもは母の愛していたヨーロッパの、いろいろな素晴らしい顔を、
もっともっと見せてあげたい。

自分ばかり楽しむのはそろそろ終わりにして、それよりも自分が少し
手伝うことで、身近な大切な人たちがそれを楽しめるのなら、そのほうが
幸せなんじゃないかな、と思う。
この1, 2年で、そういう気持ちが強くなった。

今回、妹に便乗する形で母も一緒に来ることになって、散々考えた結果、
2年前、こっちゃんあっちゃんが来たときの大成功旅行、
「ザルツカンマーグート満喫プラン」にちょこっと味付けした形に。

いろいろ考えたけれど、やはりオーストリアに来たら、一度は
ザルツカンマーグートをじっくり満喫したい。
今回は妹も初めてだし、「王道」で行くことにしました。

オーストリアの誇るアルプスの山々と湖が連なる絶景地帯、ザルツカンマーグート。
確かに王道な観光ルートだけど、オーストリアを愛する所以はここにあり。

文句なしに、大好きな「王道」なのです。
# by imabendrot | 2009-11-01 21:13 | Österreich